キロメートル毎時、マイル毎時、ノットは、どれも「今のペースで 1 時間進むと、どれだけの距離になるか」を表す単位です。違うのは距離の単位の長さだけです。1 mph は約 1.61 km/h、1 ノットはちょうど 1.852 km/h、つまり約 1.15 mph にあたります。
3 つの単位を支える 3 つの距離
速度の単位はすべて、距離を時間で割ったものです。ここでは時間はいつも 1 時間なので、違いは分子にどの「マイル」や「キロメートル」が入るかだけで決まります。
- キロメートル毎時(km/h)。 1 キロメートルは 1000 メートルです。道路でもっとも多くの人が目にするメートル法の単位で、英語圏では kph と書かれることもあります。
- マイル毎時(mph)。 陸上で使うマイルは法定マイルとも呼ばれ、ちょうど 1609.344 メートルと定義されています。キロメートルより約 60% 長いことになります。
- ノット(kn)。 1 ノットは 1 時間に 1 海里進む速さで、1 海里はちょうど 1852 メートルです。ほかの 2 つの距離よりも長くなります。
海里には実用的な由来があります。緯度 1 分に結びつけて決められたため、海図の端にある緯度の目盛りがそのまま距離の目盛りとして使えます。海図と座標で航行する海や空で今も使われ続けている大きな理由のひとつです。
「ノット」という名前は、船の速さを測る昔の方法に由来します。一定の間隔で結び目(ノット)を作ったロープを進む船から繰り出し、決まった時間に何個の結び目が出ていったかを船員が数えていました。ノット自体に「毎時」が含まれているので、「ノット毎時」と言うのはよくある間違いです。これは速度ではなく加速度を表すことになってしまいます。
それぞれの単位が使われる場面
目にする単位は、主にどこにいるか、何で移動しているかによって変わります。
道路。 大多数の国では、道路標識も車のスピードメーターも km/h で表示されています。標識に mph を使う国として特によく知られているのはアメリカとイギリスで、ほかにもごく一部の国があります。mph の市場向けに販売される車では、メーターに km/h が小さな第 2 の目盛りとして入っていることが多く、その逆もよくあります。
海。 ボートや船は、陸上でどの単位を使う国であっても、ほぼどこでも速さをノットで測ります。海上の天気予報も風速をノットで伝えることが多く、風と船の速さを直接比べられます。
空。 航空の世界では、対気速度や風にはおもにノット、距離には海里が使われます。一方、乗客が座席の画面の地図で見る対地速度は、航空会社によって km/h や mph に換算して表示されることがよくあります。
そのほか。 ランニングやサイクリング、列車の時刻表は、たいていその国の道路と同じ単位に従います。科学の分野ではメートル毎秒が好まれますが、車のダッシュボードで見かけることはまずありません。
正確な換算係数
正確な答えが必要なときは、次の数値を使います。最初の 2 組は上の定義から直接求められ、残りはそこから導かれます。
| 換算元 | 換算先 | 掛ける数 |
|---|---|---|
| km/h | mph | 0.6214 |
| mph | km/h | 1.6093 |
| ノット | km/h | 1.852 |
| km/h | ノット | 0.5400 |
| ノット | mph | 1.1508 |
| mph | ノット | 0.8690 |
計算例:12 ノットで進むボートは、12 × 1.852 = 22.2 km/h、または 12 × 1.1508 = 13.8 mph で進んでいます。逆に 65 mph は、65 × 1.6093 = 104.6 km/h です。
日常的な用途なら、小数点以下 2 桁に丸めた値(0.62、1.61、1.85、0.54、1.15、0.87)で十分です。
暗算で換算するコツ
小数点以下 3 桁まで必要になることはめったにありません。立ち止まって計算する正確な値より、2 秒で出せるおおよその値のほうが役に立つことが多いものです。
km/h と mph の間
- km/h から mph へ:半分にして、元の数の 10 分の 1 を足します。 80 km/h なら 40 + 8 = 48 mph です。実際の値は 49.7 なので、少し低めに出ます。
- もっと近い値がほしいときは、5 を掛けて 8 で割ります。 80 × 5 = 400、400 ÷ 8 = 50 mph です。この方法の誤差は 0.5% ほど高めに出る程度です。
- mph から km/h へ:60% を足します。 50 mph なら 50 + 30 = 80 km/h です。実際の値は 80.5 なので、かなり近くなります。
- フィボナッチ数を使う近道もあります。 3、5、8、13、21、34、55、89 という数列の隣り合う数の比は 1.6 に近いので、5 mph は約 8 km/h、34 mph は約 55 km/h、55 mph は約 89 km/h です。
ノットが加わるとき
- ノットから km/h へ:2 倍して、少し引きます。 15 ノットを 2 倍すると 30、そこから 7% ほど引くと 28 km/h です。正確な値は 27.8 です。
- km/h からノットへ:半分にして、少し足します。 100 km/h の半分は 50、そこに 8% ほど足すと 54 ノットで、これは正確な値と一致します。
- ノットから mph へ:15% を足します。 20 ノットに 3 を足して 23 mph です。正確な値は 23.0 です。
- mph からノットへ:13% ほど引きます。 40 mph から 5 を引いて 35 ノット、正確には 34.8 です。
覚えておくと便利な目安として、1 ノットは 1 mph より少し速く、1 mph は 1 km/h よりかなり速い、と押さえておきましょう。
すぐに使える早見表
以下は小数点以下 1 桁に丸めた単純な換算値です。計算しなくても、行を横に見るだけで済みます。
| km/h | mph | ノット |
|---|---|---|
| 10 | 6.2 | 5.4 |
| 20 | 12.4 | 10.8 |
| 30 | 18.6 | 16.2 |
| 50 | 31.1 | 27.0 |
| 80 | 49.7 | 43.2 |
| 100 | 62.1 | 54.0 |
| 120 | 74.6 | 64.8 |
ノットの列は、いつも km/h の列の半分より少し大きいことに注目してください。船の上でのちょっとした確認なら、このパターンだけでほとんど足ります。
よくある勘違い
単位を切り替えるときには、同じ間違いが何度も繰り返されます。
- 海里と法定マイルを混同する。 海図上の距離は海里で表されていて、道路地図のマイルより約 15% 長くなります。これを考慮しない計画は、距離を短く見積もることになります。
- 2 つの目盛りがあるメーターで違う目盛りを読む。 数字の輪が 2 つあるスピードメーターでは、特に慣れない車だと、うっかり内側の目盛りを見てしまいがちです。走り出す前に、針をどちらの目盛りで読むのか確認しておきましょう。
- レンタカーの単位が標識と同じだと思い込む。 ほかの市場向けの車は、その土地の標識とは違う単位をメインに表示していることがあります。車によってはデジタル表示の単位を設定メニューで切り替えられますが、その項目の場所はメーカーや車種によって異なります。
- ノットの風速を km/h の速度と比べる。 予報で風速 20 ノットとあれば、それは 20 km/h ではなく約 37 km/h です。
- 「ノット毎時」と言ってしまう。 先に説明したとおり、ノットにはすでに「毎時」が含まれています。
GPS Speedometer での単位の選び方
GPS Speedometer は、スマートフォンの GPS から直接速度を読み取り、km/h、mph、ノットのいずれかで表示できます。単位は乗り物の種類やゲージテーマと一緒に選べるので、目の前の標識や海図、天気予報が使っている単位に合わせられます。
そのため水上ではボートのプロファイルとノットの組み合わせが自然ですし、海外をドライブするときは旅のあいだだけ mph から km/h に切り替える、といった使い方もできます。換算はアプリが行うので、移動中に上の暗算のコツを使う必要はありません。
リアルタイム速度表示は Digital Clean ゲージで無料で使え、3 つの単位のどれでも動作します。プレミアムでは、そのほかのゲージテーマ、HUD モード、走行記録と履歴、速度制限アラート、加速タイマー、ピクチャ・イン・ピクチャ ウィジェットが使えるようになります。
よくある質問
km/h を mph にすばやく換算するには?
近い値がほしいときは 5 を掛けて 8 で割り、より手早く済ませたいときは半分にして元の数の 10 分の 1 を足します(少し低めに出ます)。正確な値は 0.6214 を掛けると求められます。
速度の単位としてのノットとは?
1 ノットは 1 時間に 1 海里進む速さで、ちょうど 1.852 km/h、約 1.15 mph にあたります。船の標準的な単位で、航空や海上の天気予報でも広く使われています。
ノットは mph より速いのですか?
はい、少しだけ速くなります。海里は陸上のマイルより長いので 1 ノットは約 1.15 mph にあたり、20 ノットなら約 23 mph です。
mph を使う国と km/h を使う国があるのはなぜですか?
それぞれの国の度量衡の仕組みによるものです。世界の大部分はメートル法を採用して道路で km/h を使っていますが、アメリカやイギリスをはじめとする一部の国は、道路の距離と速度にマイルを使い続けています。
GPS Speedometer チームが AI の支援を受けて執筆しました。GPS Speedometer に関する内容はアプリそのものに基づいています。他のアプリのメニュー名はバージョンによって変わることがあります。